NHK 『歴史探偵』レギュラー初回 参勤交代を見ました
歴史秘話ヒストリアが終わり新しく始まった『歴史探偵』。
スタジオのトークをはさんだり、スタジオから再現ドラマに突っ込みを入れたりと、ヒストリアよりもとっつきやすくなったなという印象がありました。
また、佐藤二朗さんが出演するということで、いままでは歴史なんて全然興味なかったという視聴者の方も見てくれるかもしれません。
初回のテーマは「参勤交代」でした。
自分は、江戸幕府が大名の力をそぐためにやったものだと思っていましたが、番組では、大名が、自分たちの見栄を張って勝手に浪費して、勝手に貧しくなったという見方が紹介されていました。
また、参勤交代を通じて文化交流が行われていたらしいです。
江戸から自分の領地に帰ってきた人が、「江戸では今こんなもんが流行っているらしいぞ」と地元の人たちに伝える、みたいな感じで。
自分のプライドや見栄のために、浪費して貧しくなるってなんだかな~という感じがしました。ただそれが人間なのかなとも思いました。いつの時代も変わんないな~。
物を売る立場から考えれば、人々のステータスになるようなものを販売すれば儲けることが可能なんだなと。(当たり前ですけど)
『砂糖の世界史』で少し触れましたが、ひと昔前は、マイカーやマイホームを買うことがステータスで、みんなが憧れるものでしたが、これからはどうなるかわかりません。
車はもはや憧れの対象とはならないのか?
ハードからソフトへの移行で、人々はよりよいソフトを求めるようになり、自動車メーカーは儲からなくなるのか?
また、本当にこのままコト消費が続くのか?もはや世界商品は登場しないのか?
そもそも、ネットフリックスやアマゾンプライムなど、定額でドラマやアニメ、映画も観れるようになった今日、もはやそこまでお金は必要なのか?
今のゲームは本当に面白いし、無料でいくらでも遊べてしまう。
根本的に人の生き方が変わっていくのか?
なーんてことを考えました。
幕末 江戸も戦場になっていた! 意外と知らない?上野戦争
3/24(水)NHKBSプレミアムで再放送された『英雄たちの選択』の上野戦争の回を見ました。
自分は江戸無血開城でなんとなく平和に終わったと思っていたので、衝撃でした。(自分だけかもしれませんが)
まさか、江戸無血開城が始まりだったなんて…
西郷隆盛と勝海舟による無血開城の後、旧幕臣たちは彰義隊を組織し抵抗。旧幕府軍は榎本艦隊という最強の海軍も所有する一方、西郷たち新政府軍は、江戸城を持っているだけで、勢力圏が点でしかない。まさに孤立状態。
この時期、まだ庶民の間では、どっちが勝つか分からない、むしろ新政府軍の方が怪しいやつらと思われてたらしい。
それが変わるのが上野戦争以降で、旧幕府の逃亡兵に対して「味方」と言っていた庶民が、旧幕臣たちを「賊」と言うようになるそう。これはどの地域でも見られたことなんだって。新政府に罰せられるのが怖いっていうのは分かるし、その時自分が生きていたら同じことをしただろうし、今でも同じようなことあるよな~と感じました。
旧幕臣にしてみれば、江戸城無血開城に対して「なんでだー!怒」となっても不思議じゃないし、むしろそうなる方が普通だと気づかされました。
逆になんで今まで、江戸城無血開城ですんなり終わりました的な考えしかしなかったんだ…
結局上野戦争は、半日で決着がつき、新政府軍の勝利で終わるのですが、勝因はというと、長州の大村益次郎の存在が大きかったということらしい。
大村益次郎は、西洋風の兵学を日本に取り入れた人で、事実上の日本陸軍の創始者でもある人ですね。
また、勝因には、肥前佐賀藩のアームストロング砲も勝因に挙げられるそう。
ただ、番組では、このアームストロング砲は、弾が小さいものであり、アームストロング砲だけのおかげではないと言われていました。
上野戦争のとき、西郷は何をしていたかというと、指揮を大村に任せたきりだったそう。この時は、新政府軍が苦戦していた東北の奥羽越列藩同盟の方を気にかけていたとも言われていました。
西郷の役割は、実際に江戸城無血開城あたりまでで、これ以降の西郷は沈んでいくだけらしい。
また、寛永寺についても、恥ずかしながら初めて知りました。
東の比叡山だから東叡山、3大将軍家光の時代1625(寛永2年)に建てられたから「寛永寺」で、東叡山寛永寺というそうです。
境内は、上野戦争で焼け野原となり、現在では上野公園になっています。
いずれ行ってみたいと思います。
(注)以下、大河ドラマ『青天を衝け』のネタバレがあります。
最後に、番組ではそこまで触れられていませんでしたが、彰義隊の中に、「渋沢成一郎」という名前を発見。これは現在大河ドラマでやっている渋沢栄一と関係あるのではと思い調べたら、がっつり関係ありました。
実は、ドラマで高良健吾さん演じる渋沢喜作のことでした。(喜作は幼名)
しかも彰義隊の頭だったそう。めちゃめちゃ関係あるじゃん…
さらにこの人、函館戦争まで旧幕府側で戦ってるそうです。
その後は栄一の仲介で大蔵省に入省。その後、これまた栄一のおかげで、養蚕製紙を学びにヨーロッパに渡航。帰国後は大蔵省を辞め、商いや財界で活躍するそうです。
NHK 『ザ・プロファイラー』アムンゼンを見ました
ノルウェー人のアムンゼン。人類初の南極点に到達した人物として、世界史で習った記憶がかすかにありますが、その生涯には様々なドラマがあったことを知りました。
もともとアムンゼンは、医学部生で、母のことを思うと探検家になるとは言い出せなかったそうです。そんなある日、母が死んでしまう。そこで、アムンゼンは探検家になることを決意し、大学を中退。当時の航海では、探検の隊長と船の船長が別々で、二人が対立して収拾がつかず、隊員全員が路頭に迷ってしまう、なんてことがあったそうです。これを解決するために、アムンゼンは、「自分が隊長と船長両方やろう!」と決意。まずは船長の資格を取ったそうです。
探検家と聞くと自分とは全く違う存在のような気がしますが、母のことを思って言い出せないアムンゼンのエピソードを聞くと、少し親近感がわきますよね。
そんなアムンゼンが最初に目指していたのは北極点だったそうです。
目標を南極点に変更することになったのは、アメリカのピアリに先を越されてしまったため。
「誰もやったことのないことを自分が成し遂げたい」
探検家精神を持つアムンゼンとしては、すでにピアリが到達した北極点よりも、誰も到達していない南極点の方に惹かれたのではないでしょうか。
ただ、当時南極点には、イギリスが、国家の威信をかけて、スコットを先に派遣しており、アムンゼンも南極点を目指すことになれば、ノルウェーはイギリスと対立してしまうことになります。
「もし、ノルウェー政府に南極点を目指すことを知られれば、イギリスとの対決を避けたいと考えた政府が、自分たちへの資金援助を止めてしまうかもしれない」
そう考えたアムンゼンは、周りの数人にしか南極点を目指すことを知らせず、ノルウェー国王にさえ、あくまで北極点を目指していると装っていたそうです。
南極点を目指して出航したアムンゼン。スコットとの競争になります。
結局先に到達したのはアムンゼンなのですが、その理由が興味深かったです。
イギリスのスコット達は、馬や雪上車を主な移動手段として使いましたが、アムンゼン達は犬を使ったそうです。
イギリスの雪上車はエンジントラブル、馬は寒さにやられてしまったが、アムンゼンの犬たちは違いました。犬は軽いため一度氷にはまっても、すぐに抜け出せるという利点もあったらしいです。
さらにアムンゼンは、食料として使うために、途中24匹の犬を殺すように部下に命令します。極限状態を生き抜くための非常な決断。アムンゼンは銃撃の音を聞きたくなくて、わざと大きな音を立てていたそうです。
一方のスコットは南極点に到達したとき、そこにすでにノルウェーの国旗が立っているのを見て失意の中帰還。結局帰還途中で遭難死してしまいます。
非常時の食料の備えがあったことは、アムンゼン達が生きて帰還することができた理由のうちの一つではないかと思います。
その後、イギリスでは、スコットの死は、アムンゼンが助けなかったのが原因だとか、アムンゼンとの競争に焦ったのが原因だとか、アムンゼンを批判する声が高まりました。
一方のノルウェーは、スウェーデンから独立したのが1905年。独立後間もない時期だったため、アムンゼンは国の英雄として迎え入れられ、ノルウェーのナショナリズムを高めたとされています。
1920年代以降は飛行機が発達。アムンゼンは飛行船を使って、北極点に到達した。これにより、アムンゼンは人類史上初の両極点の到達に成功した人物になりました。
これを機にアムンゼンは探検を辞めると宣言。恋人もできて安定した生活を送りかけたその矢先、一つの知らせが届きます。
北極点到達の際飛行船の船長だったイタリアのノビレが遭難したのです。アムンゼンは助けに向かうと言って飛び立ちます。
しかし、彼がその後帰ってくることはなく、そのまま行方不明になってしまいます。
ここまで、アムンゼンの生涯を簡単に振り返りましたが、最後まで彼は探検家だったんだなと深く感じました。
ちなみにテレビでは言及されていませんでしたが、アムンゼンとノビレは一度関係が悪化しているらしいです。
それでもアムンゼンは救助に向かった。
そこにはスコットの死に対して後悔の念に駆られていたからなのか?
同じ北極点到達という偉業を達成した者としてノビレを思う気持ちがまだあったのか?
真相は分かりません。ただ、分からないからこそ、今でも惹かれる人がいるのだと思いました。
ちなみに、1956年南極に作られたアメリカの観測基地は、二人の探検家に敬意を表して、「アムンゼン・スコット基地」と名付けられたそうです。今でも二人の歴史は受け継がれていると感じました。
また、番組ではところどころ、同時代に南極を目指した白瀬矗(しらせのぶ)の話も出てきました。木造漁船に蒸気機関をくっつけた船「海南丸」で、南極点を目指しましたが失敗。
後にアムンゼンが来日。アムンゼンいわく「どうしても会いかった」とされる白瀬と会った時、アムンゼンは「海南丸、海南丸」と呼んだらしい。
その時、白瀬は目に涙を浮かべていたとか。
同時代に南極点を目指した者同士、思うものがあったのだと思います。
補足ですが、番組表のところに[終]と書いてあったので、プロファイラー終わっちゃうのかなと思いましたが、10月からシーズン10が始まるそうです。
半年ごとの放送だったんですね。最近見始めたので知りませんでした。
これからも楽しみにしたいと思います。
『竜馬がゆく』 司馬遼太郎を初めて読みました
いや~こんなに一気に読めた本は久しぶりでした。
家にあったのが愛蔵版だったので、全8巻中の1巻を読んだだけですが、おもしろい!
大河ドラマで『龍馬伝』をやっていたのが2010年くらいだったと思うのですが、自分は、一昨年ぐらいに見直していたので、大河ドラマを思い出しながら読むことができました。
福山雅治さんが龍馬で、香川照之さんが弥太郎だったのは強烈に覚えていました。
武市半平太を大森南朋さんやってたなーとか、岡田仁蔵を佐藤健さんだったけーとか思い出しながら読んでました。
最近では、坂本龍馬を教科書からなくそうみたいな動きがあり、司馬史観の見直しが図られていますが、フィクションだったとしても、めっちゃ面白いことには変わんないかなと。
あと、今やってる大河ドラマ『青天を衝け』との関連では、土佐藩主山内豊重(容堂)が「水戸の大政治学者藤田東湖」に師事したことが書かれていて、つながった感を味わえました。安政地震で東湖が死んだこともちゃんと書かれてありました。
まだまだ読みはじめですが、引き続き読んでいきたいと思います。
3/19二巻目読みました。
吉田東洋暗殺、竜馬脱藩まで描かれていました。
三条家へ密書を届けるために、自分の身を犠牲にした播磨介との出会いを通じて、竜馬は、天下について、自分はこのままでいいのかと考え始めるわけですが、やはり半平太のやり方とは合わない。
東洋を殺してもその上には、山内容堂がいる。結局幕藩体制という仕組みがある限り何も変わらないとして、藩そのものをぶっ壊そうとする竜馬は、ずっと青春を追いかけている少年のような生き方をした人物として描かれています。
印象に残ったのは、乙女が竜馬に脱藩を後押しするシーンです。
迷う竜馬に対して、乙女が「男なら、いったん決心したことは、とやかくいわずにやりとげるものです。」と言い、
最後は、浮気ばかりする夫に嫌気がさたとは言うものの、目は真っ赤で泣いているという場面で終わるのが、感動的です。
団塊の世代の人たちは、このような熱意に惹かれていたのかなと、なんとなく思いました。
読書記録(3)『トップリーグ』相場英雄
今日は、wowowのドラマにもなった相場英雄の『トップリーグ』を最後まで読み切りました。
wowowのドラマは、民放ではできないような社会派のドラマが多く、どれも面白いですが、自分がwowowのドラマにはまるきっかけを作ってくれたのが、この『トップリーグ』でした。
新聞記者についての硬派なドラマですが、先の読めないワクワク感も味わえるようになっています。
個人的には、主人公の松岡と親友の酒井の関係性や、阿久津の最後のけじめのつけ方が印象に残りました。
俳優さんの演技の中では、阪を演じる小林薫さんの不気味さや、阿久津を演じる陣内孝則さんの癖のあるしゃべり方が、個人的にすごく好きです。
気になる方は、wowow試してみてください。月2000円くらいかかってしまいますが、、、
あと、wowowのドラマはAmazonのprime videoでも見れる作品があるので、そちらも確認してみてください。
ドラマを見てから、原作を読んだのですが、ドラマのときはあまり意識しなかった(個人的にそこまで見れていなかった)新聞の社会部、経済部、政治部の違いなど、初めて知ることが多かったです。
きれいごとだけではやっていけない政治の世界に新聞記者はどう関わっていけばいいのか。メディアについての小説をもっと読みたくなりました。
読書記録(2) お金の知識を得よう!
今日は、すでに流行ってる本を二冊読みました。
①『すみません、金利ってなんですか?』
小林義崇 サンマーク出版
②『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』
アンドリュー・O・スミス[著] 桜田直美[訳] SB Creative
売れているだけあって、分かりやすかったです。
①のなかでは、「社会保険料や税金でこんな引かれるんだ~」とか、「信用金庫、信託銀行など色々な銀行の種類あるけど、そういう違いだったんだ~」みたいなことが、自分にとって新しい発見でした。
②を読んで、デットファイナンス、エクイティファイナンス、デリバティブ、ヘッジファンド、レバレッジなどなど、カタカナのよーわからん言葉も、初めてちゃんと理解できた気がします。
そしてなにより、住宅や車、教育など、お金が何にどれくらいかかるのか、具体的に書かれていたので、自分にとっては、そこが一番有益でした。著者が言うように「若い世代のためのお金入門」って感じだなと思いました。
二冊を比較すると、①の方が、会話式で書かれていて、内容的にも易しいかんじでした。また、源泉徴収とか、年金などについては①の方が詳しく書かれていました。
まあ、②は海外の本を翻訳したものなので、当たり前ですが、日本の制度については詳しくは書かれていません。
ただ、個人的には、②の方が網羅的なかんじがしました。そして何より、就職や転職、起業などキャリアについても書かれており、お金とキャリアがつながりを説明してくれています。
現在の日本のお金に関する仕組みについて、手っ取り早く学びたい人には①、
お金についてより広く知りたい、また、お金が人生の関わりを具体的に数字で知りたいって人には②がオススメかな~ってかんじです。
まあ、基本を知らない自分にとっては、どちらの本もとても分かりやすく、学ぶことが多かったです。
ある程度知ってる人にとっては、易しすぎる内容だと思いますが、、、
NHK ヒューマニエンス 「”指”ヒトとサルの分岐点」が面白かった話
やっぱNHKの教養番組は、教養のない自分にとっては面白いです。
今回は
人間の祖先が、木から下りた後に生きていくために、親指が発達した?とか、
最初は、肉食動物の食べ残した骨の中の骨髄を、栄養源として食べていた?とか
指の数が5本なのは、ただの偶然だった?とか
まだわからないことが多いらしいのですが、色々面白かったです。
個人的に一番印象に残個ったのは、筋シナジーについての話でした。
人間はなぜ自由自在に指を操れるのか?
すべて脳が直接命令を出すとなると、脳にめちゃめちゃ負荷がかかると。
だから、脳は、脊髄に「指をこんな感じで動かしたい」って命令を出すだけにして、具体的にどの筋肉使うとかは、脊髄にお任せする。単純作業は任せちゃって、その代わり、脳はクリエイティブなことをするっていうことらしい。
番組内では、会社の例を持ち出して説明していました。
社長が全部やろうとすると疲れちゃう。だから社長は「こんなカンジの事する」っていう命令だして、部長や課長みたいな人が部下を使って実際に動かす、みたいな説明だったと思う。
これを聞いた時、いや~うまくできてるねって、思いました。(感想小学生かっ?)
進化については、なんとなく脳がでっかくなりました~的な理解しかしてなかったので、脳がでっかくなるにしても、その前には、指でつかむことができるようになって、道具使えるようになって、っていう過程がちゃんとあったことが分かりました。
番組では、他にも、触ってる感覚を共有するとか、触ってる感覚を取り戻すみたいな最新の研究についても触れてました。
興味ある人はこんな変なブログなんか見てないで、再放送でも、オンデマンドでも見てみて観てください。